Formula - 関数

関数を学ぶにあたって

エクセルを使い始めて関数を使えば自動化できるということを聞いたりして、「自分も関数について学びたい、使えるようになりたい」と多くの人が最初思うようになると思います。

もし、現在のあなたがそのような方でしたら、関数を学ぶ際に前提として下記のポイントを認識することが最初に必要です。

注意ポイント

・エクセルのサイトや本から関数の式をコピペしただけで完了しない
・実務では1つの関数だけでは思うような結果が得られない。関数の組み合わせが必要

エクセルのサイトや本から関数の式をコピペしただけで完了しない

グーグルなどで「エクセル 関数(あるいはVLOOKUPなどの関数名)」などと検索すると無数の検索結果が表示され、それらのページでエクセルの関数について式を示しながらわかりやすく説明されていると思います。

「これで自分の仕事をもっと短時間でできるようになる!」とうきうきしながら、自分のエクセルファイルを開いて習った通りに設定してみると「DIV/0!」や「#N/A!」、「#VALUE!」といったエラーが表示されたり、あるいは「0」や空白で何も表示されなかったり、どこかが正しくないのかなと思って関数の式をあれこれいじくっても結果変わらずで、「何だよこれ使えねーじゃん」と諦めてしまい、無駄な時間とストレスだけが残ってしまう。

こんなことはよくあると思います。私自身もこれまでに何度も経験してきました。

何故、期待通りの結果にならないかというと、まず、エクセルのサイトで説明しているのはその関数の機能の説明やどんなことが出来るかという一般的な説明で、あなたが職場で使っているエクセルファイルを使って説明しているわけではないからです。式をそのサイトからコピペしただけでは検索値や検索範囲などがあなたのエクセルファイルとは異なる場合がほとんどですので、式をコピペした後それらをあなたのエクセルファイルに合わせて変える必要があります。

実務では1つの関数だけでは思うような結果が得られない。組み合わせが必要。

エクセルのサイトや本で関数を習って、職場で習った関数を駆使してみると想定したのと少し違った結果になったりすることがあると思います。やりたいことが「だいたいそんな感じなんだけどイメージしていたのと少し違う」とか「この部分はこういう風になるともっと良い」など。

エクセルのサイトや本はあるシチュエーションを想定して、そのような時に自動化する方法を関数を説明しながら書いていることが多いと思います。それが、あなたのケースとドンピシャならそこに書かれていることをコピペするだけでうまくいくかもしれませんが、そんなケースは少ないと思ったほうが良いと思います。考えてみてください。あなたがエクセル上でやりたいことと同僚のそれとが全く同じでしょうか?更に支店や店舗などが変われば使っているエクセルファイルも少しづつ違ってきます。会社や業界が違えば、全く同じテンプレートのエクセルファイルを使っていることはありません。部署が違えばやりたいことも全然違ってきます。

要はあなたの抱えている問題はあなた固有のもので、他の人は似たような問題を抱えてたりはしても100%全く同じということはほぼないですし、全く違う場合が多いです。何故ならあなたの仕事と他の人の仕事が全く同じではないからです。エクセルの本やサイトはなるべく多くの人のケースに当てはまるよう想定して書かれてはいてもあなたの問題と全く同じことを想定して書くというのは不可能です。

また、初心者向けの本やサイトでは基礎を教えるため、1つの関数について丁寧に説明することを心がけると思いますが、実務はビジネスの形態や勤め先の会社の状況に応じてやりたいことや課題などが決まってきて、それを解決するための道具の一つとしてエクセルを取り入れている会社が多いわけです。ビジネスは学校で習うようなシンプルなものでなく、複雑ですし、日々変化、進化していきます。エクセルの1つの関数で全てを自動化できるというほど実務は単純ではありません。エクセルに限らず、例えば簿記などもそうですが、机上で習うことと実務は全く違います。

最後に

英会話学校をイメージすればわかりやすいと思いますが、英会話学校に数か月通ってアメリカなどの英語圏の国に行ったら自分の英語が完璧で困ることはなかったなんてことはほぼないと思います。むしろ、多くの人が「英会話学校に数か月通ったのに、現地では相手の言ってることは聞き取れず、こっちの言うことは理解してもらえずでチンプンカンプン」とへこむでしょう。でも、現地で一生懸命英語を話し(アウトプット)、それを積み重ねていくことで、ペラペラに喋れるようになるわけです。

エクセルも同じです。習ったことと実務ではだいぶ違いますし、アウトプットしていくことが大切です。習ったことを職場で自分のエクセルファイルに活用してみる、エラーが出たら、式をいじって修正する。それで動けば、式の中のどの部分がどう機能しているかわかるようになります。その作業を積み重ねていくことで関数に強くなるわけです。

また、1つの関数だけでは問題解決にならず、関数の中に別の関数も駆使してあなたの問題を100%解決されることが実務ではほとんどですので、実務では複数の関数を組み合わせることが多いと認識してください。

最初に述べた通り、エクセルのサイトもグーグルで検索すれば無数に出てきます。なので、暗記する必要はないですし、私の経験ではパソコンの学校に通ったりせずとも、エクセルに強くなることは可能です。ただ、根気よく調べてアウトプットをしていって自分の引き出しを増やすことが必要となります。

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